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「ホライズン2020情報セミナー2015」―10月14日、東京

EU News 288/2015

2015/10/21
東京

2015年10月14日(水)に駐日欧州連合(EU)代表部にて、「ホライズン2020情報セミナー2015」が開催された。JEUPISTE*の主催による本セミナーは、ホライズン2020の2016年~2017年ワークプログラムと日欧連携を紹介することを目的としており、国内外から200名以上の方々の参加をいただき、成功裏に終わった。

セミナー第一部は、駐日EU代表部のレオニダス・カラピペリス科学技術参事官によるホライズン2020の紹介に始まり、同計画は世界中の研究者に広く門戸が開かれたプログラムであることが強調された。ホライズン2020の日本におけるナショナル・コンタクト・ポイント(NCP)である松本宏氏からは、2016年~2017年のワークプログラムの予算、公募数や研究分野について説明があり、中でも特に23の研究テーマについては、共同研究先として日本が特別に選出されていることが紹介された。同時にホライズン2020の情報の入手先、パートナーの探し方や応募方法など、具体的な説明も提供された。また、ホライズン 2020に参加する日本の研究者を代表して、社会環境システム研究センター、高エネルギー加速器研究機構(KEK)、NTT未来ねっと研究所の方々からそれぞれの経験が語られた。

セミナー第二部のハイライトは、科学技術振興機構(JST)国際科学技術部の中島英夫氏による「国際協力およびホライズン2020へ参加する際のマッチングファンド」に関するプレゼンテーションで、JSTと欧州委員会による緊密な連携により、ホライズン2020における相互に合意した特定の分野において、日本の研究者の参画を支援する新たな助成の枠組みを設立したことが発表された。2016年~2017年ワークプログラムにおいては、電力工学(Advanced Materials for Power Electronics / NMBP-02-2016)と重要な原材料(Substitution of Critical Raw Materials in the Electric Power Systems / NMBP-03-2016)の2分野(1-2プロジェクト)に適用される予定だ。

続いて、日本学術振興会(JSPS)国際事業部研究協力第二課の山口英幸氏からは、研究者モビリティと「強固な日・ EU 国際協働ネットワークの構築」に関して発表があり、中でも本年5月に締結したJSTと欧州研究会議(ERC)間の実施取り決めについて紹介があった。この取り決めはJSTの特別研究員制度の利用者を対象としたものであり、2016年より日本人若手研究者は研究目的で12カ月にわたって欧州を訪問することが可能となり、一時的にERCが支給する助成金の受給者によって組織されるチームの一員となることができる。

最後に総務省情報通信国際戦略局通信規格課の山口修治氏から、ICT分野におけるホライズン 2020の共同公募や事例について紹介があった。

セミナー第三部では、JEUPISTEプロジェクト、ナショナル・コンタクト・ポイント(NCP)およびEURAXESSからそれぞれの支援活動について説明があった。また、欧州のNCPを代表して、イタリアの欧州研究促進局(APRE)およびギリシャの研究技術財団(FORTH)から4名が登壇。参加者にとっては各国NCPの立場から、ホライズン2020への参加や、課題などについて直接話を聞く貴重な機会となった。

 

本セミナーの発表資料は下記リンクからダウンロード可能。

http://www.jeupiste.eu/events/h2020-infoday-2015_en

 

*JEUPISTE(Japan-EU Partnership in Innovation, Science and Technology)とは、EUの第7次研究枠組み計画(FP7)下の科学技術における二者間パートナーシップ強化開発事業 (BILAT) の一つとして採択され、2013年9月から3年間にわたって実施されているプロジェクトのこと。本プロジェクトのコーディネーター機関は、日欧産業協力センター(本部:ブリュッセル及び東京)。詳細はこちらを参照。

 

20151014 Dr. Hideo Nakajima, Department of International Affairs, JST at H2020 Info Day 2015 - Dr Hiroshi Matsumoto Horizon 2020 National Contact Point at H2020 Info Day 2015 - Photo by TK URL