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2013年世界人道の日に向けたゲオルギエヴァ委員の声明

EU News 372/2013

2013/08/18
MEMO/13/741
ブリュッセル

<日本語仮訳>

欧州委員会のクリスタリナ・ゲオルギエヴァ国際協力・人道援助・危機対応担当委員は、2013年8月19日の「世界人道の日」に先立ち、以下の声明を発表した。

「世界中で自然災害および紛争の犠牲者に対し、救命支援を提供している勇敢な人々への敬意を共に表しましょう。人道支援者の日々の努力のおかげで何百万人もの人々が想像し難い困難を生き抜き、過去よりもより良い将来を見る機会を手にしています。

欧州連合(EU)は、加盟国と合わせれば、世界最大の支援提供者です。しかし金銭のみでは、餓える人々に食糧を配給し、負傷者の傷を手当し、居所のない避難民に屋根を与えることはできません。それを実現するのは人道支援従事者であり、我々が彼らの活動を可能にしていることを誇りに思います。

医師、看護師、心理学者、技師、物流専門家、プログラム担当者、情報管理者、セキュリティーアドバイザー、およびその他人道支援に携わる人々が、困難な状況下で、危機の被害者を支援しています。しかし、彼ら自身がしばしば犠牲者となっています。今年のみを対象とした仮数値は、少なくとも毎日1名の人道支援従事者が、殺害、負傷あるいは誘拐されていることを示しています。その危険度は、とりわけアフガニスタンとシリアで高く、他の危機においては国際人道支援法がしばしば、そして露骨なほどに破られています。

このことは人道支援者のみならず、彼らが手をさしのべる人々にも影響を及ぼします。必要としている人々への救護者のアクセスを与えないことは、何千もの人々をシェルター、食糧、安全な水、そして医療のない状態にします。人道支援団体が高い危険性のため、被災地を離れることを余儀なくされた場合、とり残された社会が犠牲を払うこととなります。

欧州の危機および災害の犠牲者に手を差し伸べる結束の能力もまた、人道支援者に対する暴力により影響を受けます。欧州委員会は、広範囲にわたる現地の専門家のネットワークを通じ、昨年だけで、90カ国を超える1億2,000万人以上の人々に救護支援を提供しました。近年では、彼らは多くの場合、危険な条件下で活動をしています。EU人道支援チームは、バンギ(中央アフリカ共和国)、アビジャン(象牙海岸)、ゴマ(コンゴ共和国)、カブール(アフガニスタン)、およびダマスカス(シリア)から、一時避難しました。こうしたことは、交戦状態に取り残された人々の役に立つためのさらなる障壁となってしまいます。

だからこそ、犠牲者の名において、そして効果的に我々の支援を届けることが出来るよう、また、我々市民の結束と合わせ、紛争中の当事者、政府そして非政府組織の関係者に対し、人道支援従事者を守り、彼らの救命任務の遂行を認めることを訴えたいと思います。これは死活問題です。世界は、人道支援活動者に対し、さらなる敬意と庇護を必要としているのです」

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原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/press-release_MEMO-13-741_en.htm?locale=en

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