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反トラスト: 欧州委員会、反トラスト法違反の被害者による損害賠償請求を容易にする法律を提案

EU News 280/2013

2013/06/11
IP/13/525
ブリュッセル

<日本語仮抄訳>

欧州委員会は、カルテルや市場優位性濫用など、欧州連合(EU)の反トラスト法違反の犠牲となった際に、市民や企業がいかにして損害賠償請求を行うかに関する提案を採択した。この提案は、被害者が自らが蒙った害に相応の補償を受け取ろうとする際に、頻繁に直面する実質的な困難の多くを除去するためのものである。

欧州全域において消費者および中小企業が公正な補償を受けるための措置

EU司法裁判所は、反トラスト法違反の被害者には、自らが受けた被害への補償を受ける権利を認めている。しかしながら、手続き上の障害や法的不確実性が故に、実際に補償を獲得できる被害者は一握りにすぎない。このような現状は、自らの被害に関する法的手続きや賠償請求を起こすことが殆どない消費者や中小企業に影響している。事実、欧州委員会が過去7年間に下した反トラスト法違反決定の中で、被害者が損害賠償を求めた割合は25%にすぎない。さらに、EU各国の国内規則には大きなばらつきがあり、被害者が補償を受けることができるか否かは、その人がどの加盟国に居住しているかによりほぼ決定される。

今回の指令案は、このような実質的障害を除去し、競争法違反により害を蒙った場合には、誰でもEU域内のどこにおいても、賠償を受けることができるようにすることを目指す。その規定は、加盟国において活用することのできる法的手続きに適用される。これと平行して、欧州委員会は、競争法を含むEU法全体の違反による被害者が司法に訴えることを容易にするために、共通の補償メカニズムを設置することを加盟国に奨励する勧告を採択した(IP/13/524)。

原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-13-525_en.htm?locale=en