This site has been archived on 28 of April 2017
28/04/2017
ホームニュース・出版物ニュース2016> 2016年世界水の日に寄せた、モゲリーニEU上級代表の声明

2016年世界水の日に寄せた、モゲリーニEU上級代表の声明

EU News 99/2016

2016/03/22
ブリュッセル

<日本語仮訳>

フェデリカ・モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は以下の声明を発表した。

「清潔な水へのアクセスは単に基本的人権ではない。現代では、水は安全保障の問題であり、水資源管理の権利は今も人々を紛争に追い込む。砂漠化は膨大な面積の土地を不安定化した。干ばつや洪水は、全世界における前代未聞の人の移動の要因のひとつに挙げられる。

我々は時に、数字に目を向ける必要がある。世界では、10人に1人が飲料水へのアクセスがなく、3人に1人は十分な下水設備へのアクセスがない。現在、16億人もの人々が絶対的水不足に見舞われている地域に住んでおり、この数字は今後10年でおよそ倍増する見通しである。毎年34,000人以上もの5歳未満の子どもが、汚水、不十分な下水設備および公衆衛生の問題により命を落としている。清潔で安全な水を飲み、適切な下水設備にアクセスできることは、人類全体の基本的人権であり、それを当然と考えるだけ特権のある人々に限られるべきではない。

世界水の日である本日、EUは、全人類のための水の入手可能性と持続可能な管理への決意を新たにする。これは、EUだけの問題でないことを知っている。昨年9月、国際社会はニューヨークに集い、2030年国連アジェンダを採択した。我々は全員、貧困を撲滅し、世界中で持続可能な開発を達成するために水は優先分野であるとの認識を共有した。実際、EUは既に天災や人災に見舞われた人々に対し、命を救いうる、安全な水へのアクセスを提供することで支援している。

水不足や水ストレスが深刻化する中、この課題への対処法は一つしかない。それは、我々が共に力を合わせ、国境や政治対立を越えて協力することである。国際協力のほか、透明かつルールに基づく解決策が不可欠である。気候変動や人口増加は地球規模の問題であり、地球規模の解決策でしか対応できない。昨年12月、パリで世界の首脳らは、気候変動に関する国際的合意を通じて将来世代を守るために結束した。それは、多国主義がどのように機能するかを示す一例であったが、我々にはまだやるべきことが多いことをも思い起こさせた。今こそ、行動するべきときである」

原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://eeas.europa.eu/statements-eeas/2016/160322_01_en.htm