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国際女性デーに寄せる共同声明

EU News 79/2016

2016/03/08
ブリュッセル

<日本語仮訳>

今日は女性を讃える日である。社会において、職場、家族、日々の生活において女性が果たす役割を称賛する日である。同時に、数多くの女性にとって、今なお現実である辛苦や困難や権利の侵害を想起する日でもある。男女平等の推進は、今日の国際女性デーだけにかぎらず、毎日の課題であることは言うまでもない。

欧州統合に向かって歩み始めた当時から、欧州連合(EU)は、その域内において、また全世界において、男女平等を達成するための取り組みを断行してきた。我々は、これまでの成果を誇りに思う。EU域内外で、職場において同等の機会を得ている女性、ビジネスであれ、政治であれ、教育であれ、あらゆる分野において指導者となっている女性が、増え続けている。

EU加盟国において、また共に協力する域外の国々において、分野横断的に、男女平等を政策に盛り込む努力を継続することが極めて重要である。さらに、欧州委員会の内部においても、男女平等への徹底した取り組みを続けていく。今も女性の時間給は、男性に比べ平均して16%低く、企業の取締役に占める女性の割合も1/4に届かない。女性就労者の1/3がパートタイム勤務をしている。それは主に家族の世話の責任が男女間で平等に分担されていないことに、起因している。

EUは、性的偏見、差別、ジェンダーに基づく暴力、不平等の撲滅の努力において、決して手を緩めることはない。最近制定した法律にも、被害者の権利の確保、人身売買対策、平等な処遇推進に資するものが含まれている。今年中に、子どもを持つ男女のワークライフバランスの改善と、労働市場への女性参加を促す施策を、導入する予定である。欧州委員会は、女性に対する暴力の撲滅に関するイスタンブール条約の批准を提案したばかりだ。今こそ、EUが一丸となって努力を強化する時であることを明示する動きだ。

世界中で男女平等における前進と女性・女児のエンパワーメントを推進することは、2030国連アジェンダと持続可能な開発目標の一環でもあり、EUはその達成にも強いコミットメントを表している。現下の難民危機のような人道的緊急時において、EUが提供する人道援助が、特定のジェンダー・ニーズ、特に移民・難民女性の脆弱性にしっかりと対応できるようにしたいと考えている。EUは、女性の能力開発、権利の保護、経済資源を活用する機会均等、人身売買、女性器切除、幼年・強制結婚などをはじめとする、女性や女児に対するあらゆる形の暴力の撲滅を目的とした施策を実施している。持続可能な開発および永続的平和の担い手であり牽引役でもある女性には、紛争や不平等により、これほどひどい打撃を受けている世界において、果たすべき重要な役割がある。

本日、そして残りの全ての日においても、我々の娘や息子たちが平等な機会を得られる世界を断固としてに実現するために、力を合わせようではないか。夢を追う時に、目標に向かって走る時に、性別が障害と見なされるてはならない。

フランス・ティーマーマンス第一副委員長
クリスタリナ・ゲオルギエヴァ予算・人的資源担当副委員長
ディミトリス・アヴラモプロス移民・内務・市民権担当委員
ヴェラ・ヨウロヴァ法務・消費者・男女平等担当委員
マリアンヌ・ティッセン雇用・社会問題・技能・労働力の移動担当委員
フェデリカ・モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表兼副委員長
ヨハンネス・ハーン欧州近隣政策・拡大交渉担当委員
ネベン・ミミツァ国際協力・開発担当委員
クリストス・スティリアニデス人道援助・危機管理担当委員

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原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/press-release_STATEMENT-16-641_en.htm?locale=en