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モゲリーニEU上級代表とイランのザリーフ外相の共同声明

EU News 13/2016

2016/01/16
ブリュッセル

<日本語仮訳>

フェデリカ・モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長と、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相は本日、以下の共同声明を発表した。

「我々は本日、包括的共同行動計画(JCPOA)の実施日を迎えることとなった。同計画が採択された日以降、我々は懸命に取り組み、双方とも決意と集団的意思を示し、その実施に向けて取り組んできた。本日、歴史的な合意から6カ月を経て、国際原子力機関(IAEA)は、イランがJCPOAに示された核関連の約束を実行していることを確認した。

イランがその約束を果たしたことを受け、同国の核計画に関する多国間および個別国の経済・金融制裁は本日、JCPOAに従い、解除される。EUと、中国・フランス・ドイツ・ロシア・英国・米国で構成されるE3+3とイランはまた、JCPOAの枠組みの中で、原子力の平和的利用の分野においても協力する。

イランの核計画に関する国連の制裁は解除される。今後はJCPOAを承認した国連安全保障理事会決議第2231号(2015年)が、核兵器の不拡散に関する条約(NPT)と共に、イランの核活動に関する唯一の国際的な法的枠組みとなり、国連安保理決議第1696号(2006年)、第1737号(2007年)、第1747号(2007年)、第1803号(2008年)第1835号(2008年)第1929号(2010年)および第2224号(2015年)の規定は廃止される。

EUは、自身の核関連の経済・金融制裁を解除するための法的枠組みは有効であることを確認した。米国は本日、JCPOAに明記されたとおり、関連する大統領令の廃止や特定の活動の許可を含む、イランに対する核関連の法定制裁の適用を停止する。EUと米国は、解除された制裁の詳細について関連する指針を発表しており、これを通じてイランの経済発展に国際的関与が円滑になる。予想された通り、我々は、2015年7月14日に合意された内容に完全に一致する形で、E3+3とイランで構成され、EUの外務・安全保障政策上級代表が調整する共同委員会を通じて、JCPOAの完全かつ効果的な実施を徹底的に監視・監督し続ける。また、IAEAとしては、JCPOAのほか、NPTおよびその保障措置協定の締約国としてのイランの責務や追加議定書の暫定的適用の監視と検証の責任を負っている。

我々はこの機会に、歓待していただいたオーストリア政府と、交渉を支援し、JCPOAの約束のいくつかの実施の一助となった全ての国々に感謝の意を述べたい。また、2003年以降、イランとE3+3を代表してこの交渉に関わった全ての人にも謝意を述べたい。全ての関係者は、この歴史的な合意が強力かつ公平であり、全員の求めたものに見合っていると強く確信している。この合意の適切な実施は、地域および国際的な平和・安定・安全の向上に向け、大きく貢献しよう。

今回の偉業は、政治的意思と根気を持ち、多極的外交を通して、最も難しい問題を解決し、効果的に実施される現実的な解決法を見つけ出すことが可能であることを明確に示している。これは、世界をより安全な場所にしようとする我々の努力の中で、国際社会が念頭に置くべき励みとなる、強力なメッセージである」

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原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://eeas.europa.eu/statements-eeas/2016/160115_01_en.htm

Joint press conference by Mohammad Javad Zarif, Iranian Minister for Foreign Affairs, on the right, and Federica Mogherini, on the agreement entry into force Iran Nuclear Programme Date: 15/01/2016 Reference: P-030640/00-01 Location: Vienna © European Union, 2016 URL