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28/04/2017
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2015年世界エイズデーに寄せた共同声明

EU News 360/2015

2015/11/30
STATEMENT/15/6197
ブリュッセル

<日本語仮訳>

世界エイズデーの前夜、フェデリカ・モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長および欧州委員会のヴィテニス・アンドリュカイティス保健衛生・食の安全担当委員、ネベン・ミミツァ国際協力・開発担当委員ならびにカルロス・モエダス研究・科学・イノベーション担当委員は、欧州委員会を代表し、今後も世界全体でHIV・エイズ対策を推進し続ける決意とともに、2030年までにエイズ撲滅を実現するという、国際的目標を達成する決意を表明した。

「エイズに感染している人は、一人たりとも置き去りにしてはいけない。世界中で今なお200万もの人々が、毎年HIVに感染していると診断されており、そのうちの140万人が、エイズ感染が最も著しい地域であるサハラ砂漠以南のアフリカに集中している。今日、エイズ感染者の総数は3,690万人に上る。そして、2014年に欧州において新たなHIV感染の件数が過去最大になっとことに、我々は仰天している。だが、大きな前進もある。2000年以降、新たな感染者の数が35%減少しているほか、2004年にエイズ関連死が最多に達した後、その数は42%も減少している。1,580万のHIV患者が、存命治療を受けられる状況にある。6番目の国連のミレニアム開発目標(MDG)である、HIV・エイズの拡大を食い止め、減少に転じさせるという目標を世界はすでに凌駕し、今は、今年国連が採択した持続可能な開発目標(SDG)の一環として、2030年までにエイズを撲滅することを目指している。

人権侵害、恥辱、差別に対抗することも、エイズ撲滅努力の眼目でなければならない。このため、2016年末まで延長されたばかりの、HIV・エイズに関するEU行動計画は、HIV感染者・エイズ患者に向けられる、あらゆる形の恥辱と差別を排除すべく、具体的行動を促進することを目指している。すでに多くの命を奪ったこの感染症は、今も続いており、今なお治療法がない。欧州委員会は、以下に例示する活動を通じて、HIV・エイズ対策の最前線を走り続ける意向だ。

• 研究とイノベーションへの資金供与;ホライズン2020(2014年~2020年)を通じて、欧州委員会はHIV・エイズ研究を支援する決意を新たに示している。同プログラムの当初2年間において、すでに7,300万ユーロが投じられた。EU資金による研究は、欧州における最高位の科学的知見を促進し、予防・治療法の新規開発および向上につながり、欧州の競争力を向上させるという、3つの成果をもたらしている。

• 世界エイズ・結核・マラリア対策基金(GFATM)への助成:欧州委員会は、2014年末までに同基金に対し12億5,000万ユーロの貢献を行っている上、2016年には、この額を16億2,000万ユーロに引き上げると公約した。EU加盟国と欧州委員会を合わせると、同基金に供された総額のおよそ半分を占めている。

• EU保健プログラムの下、試験・予防・共同感染に関する特定プロジェクトおよび加盟国や利害関係者との共同行動への資金提供;2008年~2013年の間において1,500万ユーロ超が拠出され、2014年~2020年には増額を予定している。

• 加盟国および市民団体などの他の利害関係者との協力により、新規感染者数の削減、予防手段・治療・介護を受けやすくすること、HIV感染者・エイズ患者の生活の質の向上、およびHIV・エイズが人権に及ぼす影響やそのための現場における活動などについての啓蒙を図る。

• 東欧加盟国および近隣諸国と協力する。

• 途上国のHIV・エイズ対策および保健制度強化を支援する。」

原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/press-release_STATEMENT-15-6197_en.htm