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ウクライナに関する欧州理事会結論

EU News 359/2014

2014/08/30
欧州理事会
ブリュッセル
(OR. en)
EUCO 163/14
CO EUR 11
CONCL 4

<日本語仮抄訳>

8. 欧州理事会は、欧州連合(EU)加盟国首脳による3月6日および5月27日の声明、ならびに3月21日、6月27日および7月16日の欧州理事会結論を想起し、ウクライナ東部で進行中の、より激しさを増している戦闘を極めて憂慮しており、違法なクリミア併合を引き続き強く非難する。欧州理事会は、ロシア連邦の領土からウクライナ東部への戦闘員および武器の流入増加、またロシア軍のウクライナ領土への侵略を非難する。同理事会は、ロシア連邦が直ちにすべての軍事資産および兵力をウクライナから撤退させることを要求する。EUは、ウクライナの主権、領土の一体性、統一性、独立への尊重に基づいた、持続可能な政治的解決が急務であることをあらためて強調する。

9. 欧州理事会は、ポロシェンコ大統領の和平計画の遅滞ない実施の重要性を強調する。第一歩として、相互の合意による実行可能な停戦、ウクライナによる国境管理の回復、ロシア連邦からウクライナへの武器、部品および兵士の流れの即時停止、がなされるべきである。また、違法な武装集団に拘束されている人質およびロシア連邦に拘留されている捕虜は早急に解放されるべきである。さらに欧州理事会は、停戦の一部として、マレーシア航空17便(MH17)の墜落現場への、即時の、安全かつ無制限の立ち入りをあらためて要求する。欧州理事会は、欧州安全保障協力機構(OSCE)の多大なる活動への支持を再度表明する。

10. 欧州理事会は、EU、ウクライナ、ロシア連邦が開始した、EU・ウクライナ連合協定と包括的自由貿易協定(DCFTA)の実施における実質的課題、およびエネルギー交渉に関する三者協議を歓迎する。欧州理事会は、すべての関係者に対し、合意された時間枠内に具体的な結果が得られるよう、この勢いを維持することを求める。また、すべての関係者に、とりわけガスを含めたエネルギー資源の安定かつ安全な輸送を支援し、促進することを要求する。

11. 欧州理事会は、すべての関係者に対し、国際人道法と原則に従い、国際人道機関による活動を、早急に、支援かつ促進するよう求める。民間人に対する紛争の人道的影響は、政治的または軍事的に利用されてはならない。欧州理事会は、ロシア連邦を含めたすべての貢献者に対し、ウクライナ政府の役割が第一対応者であることを全面的に認知し、国際連合が率いる国際救援活動を支援するよう求める。

12. 欧州理事会は、EUが導入した制限措置(制裁)の監視と評価を引き続き行っており、現場での状況の進展に照らして、さらに大きな影響を与える措置を取る準備が整っている。同理事会は、欧州委員会に対し、対外行動庁と共に早急に準備作業に取り掛かり、1週間以内に提案を行うことを求める。同理事会は、欧州委員会が、同提案に、ドンバスの分離派と関わりのあるすべての人物および団体・企業を記載する規定を盛り込むことを要請する。

Updated 2014.09.09

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原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://www.consilium.europa.eu/uedocs/cms_Data/docs/pressdata/en/ec/144538.pdf