エジプトの死刑判決に関するEUの声明
EU News 195/2014
2014/04/29
ブリュッセル
140429/03
<日本語仮訳>
「欧州連合(EU)は、いかなる状況においても死刑に反対する。そのため、エジプトのミニヤ県の裁判所が3月下旬に529人への死刑勧告を下したのに加え、新たに683人に対する死刑勧告を行ったことを強く反対する。とりわけ、3月の勧告のうち37人に対するものが確定していることに懸念している。
こうした集団裁判は、国際的な人権法を明らかに侵害するものである。それぞれの被告人に対する容疑が明らかにされておらず、審理手続きは最も基本的である正当なプロセスを踏むことを欠いており、個別判決の原則に従うことなく、判決は著しく不相応なものである。
EUは、エジプトの司法当局に対し、国際基準に則ることを確実にすることをあらためて要求する。それは、被告に対し、明確な容疑および適切で独立した捜査に基づいた、公正で時宜を得た公判を受ける権利、および弁護士と家族への面会や連絡の権利を確保することである。
EUは、エジプトの国際的な人権に対する義務遵守、また、国際的人権基準を尊重する法的・司法的枠組みが求められる同国の民主化移行の重大さに関し、懸念すべき傾向にあることを認識している。EUは、エジプト当局に対し、社会の分断を克服する期待を危うくするこの傾向を即時に逆転させ、すべての国民にとって開放された政治的プロセスを通じた、真に民主的で、安定し、繁栄したエジプトに向けた進展を確実にすることを要求する」
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世界の人権擁護をリードするEU 2012年7月号 特集より
原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://eeas.europa.eu/statements/docs/2014/140429_03_en.pdf