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第2回日EU科学技術協力合同委員会

EU News 300/2013

2013/06/24

<日本語仮訳>

2013年6月21日(金)、東京に於いて、日本国外務省の丸尾眞科学技術協力担当大使と欧州委員会のロバート・ヤン・スミッツ研究・イノベーション総局長は、2011年3月29日に発効した日EU科学技術協力協定の下、第2回日EU科学技術協力合同委員会の共同議長を務めた。日本国外務省が主催した今回の極めて建設的な会合には、日本の主要省庁や研究機関のハイレベルの代表が参加した。同会合において、双方は、日EU間の科学技術協力のさらなる強化と深化のために双方が関心を有する戦略的分野について討議を行った。

同会合において、スミッツ総局長は、「科学技術分野において日本はEUにとって戦略的パートナーである。双方は、世界最高峰の施設と世界トップクラスの研究者を有している。我々は多くの価値を共有し、人口の高齢化、気候変動、エネルギー安全保障や重要な原料へのアクセスといった多くの共通の課題を抱えている。双方は、これらの地球規模課題への対処において研究が極めて重要な役割を果たし、国際的な協力が必要であることを認識する。科学技術協力協定の発効以降の2年間に到達した意義ある進展を歓迎したい。すべての国際社会のパートナーに門戸が開かれているEUの新たな枠組み計画『ホライゾン2020』は、日本との協力強化に向けた前例のない機会をもたらすと考える」と述べた。

丸尾大使は、「日本は、欧州との科学技術協力において長い歴史を有している。日本とEU双方は、経済と競争力の回復や地球規模の問題といった共通の課題に直面しており、これらの課題を克服するために科学技術協力は重要な役割を果たす。双方は、協力の全体像を鳥瞰し、日EU間の共通の価値に基づくグローバル・パートナーシップを促進するために、合同委員会が果たす重要な役割を認識する。日本側の科学技術イノベーション総合戦略の決定とEUのホライゾン2020の開始は科学技術協力の新たなステージの幕開けとなる」と述べた。

双方は、それぞれの科学技術政策における最近の進展や展望について発表し、双方における科学技術政策の重要性を再確認した。日本は最近、安倍政権下における強い日本経済の再生を加速するための『科学技術イノベーション総合戦略』を決定した。他方、EUでは、研究とイノベーションのための枠組み計画である『ホライゾン2020』が近く動き出す。

合同委員会は、エネルギー、航空、情報通信技術(ICT)および希少原材料の分野における過去2年間に行われた5つの共同公募などの日EU協力の共同成果を鳥瞰した。合同委員会はまた、経済産業省(METI)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、科学技術振興機構(JST)、総務省(MIC)および情報通信研究機構(NICT)などの日本側の主要パートナーがこれまでに着手し、これらから共同資金を得た17の共同プロジェクトに言及し、太陽電池、高度航空機エンジン、クラウドコンピューティングおよび希少原材料の代替といった主要テーマについて議論した。

合同委員会はまた、3つの日本側機関とEU加盟国、EU地域および関連国の10の助成団体が参加するERA-NETプロジェクトであるCONCERT-Japanの貢献を認識した。同プロジェクトは、日本と欧州の研究者交流の積極的な促進に加え、「災害に対する回復力」と 「効果的なエネルギーの貯蔵と配分」という2つの非常に意義ある分野における試験的共同公募を成功裏に行い、日欧からの41の研究チーム及び第三国(オーストラリア)のチームが参加する9つのプロジェクトを支援する。

将来に関し、今次会合は共に決定した3つの「重点」テーマである希少原材料、航空およびICTに焦点を当てた。双方にとって主要戦略的分野である希少原材料に関する日米欧三極対話における日本の重要な貢献と、この分野におけるプロジェクトへの同国の科学的貢献が十分に認められた。合同委員会はまた、共同公募の下で始まった3つの進行中のプロジェクトや、二者間協力を監督し、今後双方の関心の対象になりうる研究テーマを特定するため、民間航空研究に関する新たな日EUワーキンググループがパリ国際航空ショーで設置されたことなど、航空分野において始まった実りある協力を歓迎した。ICT研究の分野において、双方は、最初の共同公募によって6つの共同プロジェクトが本年成功裏に開始されたことや、2014年に開始予定の次回の公募に向けて、次回共同公募の分野の特定などの準備を双方が開始したことを確認・歓迎した。また、日本とEUが、双方の研究機関やICT産業と積極的に協力し、今後も双方にとってこの分野における主要なパートナーであり続けるとの認識を共有した。

双方は、これらの共同プロジェクトが、例えば基準の開発を通じて、我々の共通の課題への対処に決定的な貢献をもたらすことを認識した。

双方は、特に既存の枠組み(EUのマリー・キュリー・アクション、欧州研究会議助成金、エラスムス・ムンドゥス、日本の学術振興会オープンパートナーシップ共同研究・セミナーやフェローシッププログラム)を最大限に用いて日本と欧州の間の科学者交流を強化する必要性に基づき、研究者の自由移動の重要性を共有した。

最後に合同委員会は、将来の日EU間の科学技術分野における協力を含む、現在進められている日本とEUの間の自由貿易協定/経済連携協定および戦略的パートナーシップ協定の交渉の重要性に留意し、これらの協定がこの分野においてもたらす新たな機会を強調した。

双方は、次回の合同委員会を来年ブリュッセルにおいて開催することにつき検討するとの考えを共有した。

 

-スミッツ総局長JCM訪問の様子(2013年6月21日)

- スミッツ総局長来日の様子(2013年6月21日)

 

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Photos by TK, EU, 2013

 

Updated 2013.07.12