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テレコムとインターネットのガバナンスに変化なし: EU加盟国はITR条約へ調印せず、インターネットの開放性を固持

EU News 650/2012

2012/12/14
MEMO/12/991
ブリュッセル

<日本語仮抄訳>

国際電気通信連合の193の加盟国代表団が出席し、ドバイで開催されていた「国際電気通信会議 (ITU)」閉幕した。国際電気通信規則(ITR)を見直すための交渉は、総体的合意には至らなかった。

欧州連合(EU)は、開放的なインターネットを守る立場をあくまでも堅持する。EUは、ITR条約を適切な範囲の中に収めながらも、現状にあったものにするため、長きにわたり、建設的更新と改正のために懸命な努力を払ってきた。欧州委員会は2012年7月、EUの共通見解を提案し、11月の理事会決定により採択された(MEMO12/922)。欧州議会も決議を採択した。今回の国際会議の会期中、EUの加盟各国は、欧州委員会との協力・協調を通して、EUの権限に関する問題を中心にEUの共通見解の擁護に成功した。

EUおよび同会議で議長を務めたアラブ首長国連邦のモハメド・アルガーニム氏は、193の全加盟国が賛同し得る文言を提案するために、多大な努力を尽くした。実際に、ローミングにかかる価格の透明性、世界統一の緊急電話番号、国際的な電気通信トラフィックに関する課金・会計手続きの最新化など、いくつもの重要分野における規定に関しては、合意が達成された。

しかし、最終協議で出された提案には、EU加盟国が受け入れられない要素が含まれていた。そのひとつがITRの範囲を拡大し、インターネットを包含するとの提案であったために、つかの間の妥協への望みが砕け散った。その後、イランが評決を呼びかけ、最終的な改正ITRのテキストが採択されたが、EU加盟国はその調印を見送った。

EUからの参加者の意見では、最終的な文言は、開放的なインターネットおよびインターネットの自由とともに、将来的な経済成長を損なう可能性がある。EU域内のみならず、途上国を含む世界全体への悪影響を懸念した。

当該改正案に本日署名したのは、ITU加盟国の半数にも満たず、その世界的な電気通信トラフィックに占める割合も小さい。欧州委員会とEU加盟国は、今後その影響を調査するが、現存の商業的枠組みには全く手を触れていないことは明確だ。革新的な市場主導の商業的枠組みが機能することに変わりなく、開放的なインターネットも存続する。

原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/press-release_MEMO-12-991_en.htm?locale=en