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核問題交渉の進展のなさを受け、対イラン制裁を強化

EU News 492/2012

2012/10/15
欧州連合理事会
ルクセンブルク
14803/12
PRESSE 422

 

<日本語仮訳>
欧州連合(EU)はイランの核開発計画に対する深刻な懸念を深めており、EU理事会は本日、イランに対する制裁措置を大幅に拡大することを決定した。

理事会は本日、イランの核開発プログラムに対するEUの懸念が深刻化していること、そして同国は即時にその国際的義務を遵守するべきであるとの立場を繰り返し表明した。

同時に、EUは、二重路線の手法により、イランの核問題に外交的解決策を見出すための長期にわたる取り組みを、今後も継続することを確約した。

EUの目的は、交渉により包括的な長期的解決を達成することに変わりはない。それは、イランが核不拡散条約のもとで原子力エネルギーを平和利用する正当な権利を尊重しつつ、同国の核開発計画の性質が平和的以外の何物でもないことへの国際的信頼を、回復することを意味する。

本日の決定は、イランの核および弾道ミサイルの開発計画と、当該計画にかかるイラン政府の歳入を対象としている。その意図は、イランを説得し、真摯な交渉と国際社会の懸念を払拭する努力による建設的関与を引き出すことにある。この制裁はイラン国民を対象にしたものではない。

特に、EUの金融機関が、イランの核もしくは弾道ミサイルの開発に寄与する可能性のある資金の処理を決して行わないようにするために、理事会はさらなる策を決定している。厳格な条件のもとで、各国の当局による事前許可が明示されない限り、欧州とイランの間の取引を一切禁止したのは、そのためである。この条件下で、認可された取引は継続することができる。これに加え、理事会は、イラン中央銀行に対する制限措置を強化することを、決定した。

理事会はまた、イランもしくはイラン革命防衛隊が管理する企業への、核および弾道開発計画に関連する資材に関して、さらに多くの輸出を禁止した。特に、グラファイト、アルミや鉄などの未加工あるいは半仕上げの金属、製造過程を統合するためのソフトウェアなどがその対象である。関連する技術もしくは資金援助も禁止の対象に含まれる。

さらに、理事会は、イランからEUへの天然ガス輸入も禁止した。これには、ガスの輸入、購入、運搬に加え、そのような事業に関する資金および保険の提供も包含される。イラン産の石油、ガス、石油化学産業における主要機器の輸出を禁止している現行の制限措置の範囲を拡大することも、決定した。

今後は、EUの市民と企業が所有する船舶を使用し、イラン産の石油および石油化学製品を運搬することも禁止される。さらに、EU企業がイラン向けにオイルタンカーの新造に関与することも禁止されるとともに、造船や船のメンテナンスのための主要な機器や技術の提供も禁止される。イランのオイルタンカーや貨物船へのフラッギングや分類サービスの提供も今後は禁じられる。

EU加盟国は新たな短期輸出信用、保証、保険による対イラン貿易の支援を中止する決定を下した。中・長期のコミットメントはすでに以前から禁止されている。

最後に、理事会は、イラン政府に大規模な資金の支援を行っている、34のイランの機関と、核開発計画に関与している人物1人を、資産凍結と渡航禁止対象に加えた。これには、おもに石油、ガス、金融業界で事業を行う企業が含まれている。

理事会による実施規則の採択はこれから行われるが、それには同禁輸措置が対象とする項目が詳述されることになる。

本日の決定は、追加指定リストとともに、10月16日付けの官報において掲載される。

原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://www.consilium.europa.eu/uedocs/cms_data/docs/pressdata/EN/foraff/132849.pdf