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原発に対する耐性評価: 高度な安全性を確認しつつもさらなる改善の必要性も

EU News 464/2012

2012/10/04
IP/12/1051
ブリュッセル

<日本語仮抄訳>

欧州における原子力発電所の安全基準は概ね高いが、ほとんどすべての原発において安全性のさらなる改善が望ましい。これにもかかわらず、各国の安全当局は稼動停止が求められる原発はないとの結論に至った。これが、本日欧州委員会が発表した原発に関する耐性評価(ストレステスト)の結果に関するコミュニケーション(政策文書)の主な内容である。今般の評価は、すべての欧州連合(EU)加盟国において、国際原子力機関(IAEA)が推進する安全基準および国際的に最善の慣例とされる取り組みのすべてが適用されているのではないことを明らかにした。欧州委員会はこのたび提示された各種勧告の実施状況を注意深く監視し、同時に欧州における原子力の安全性の向上のための法的措置を提案する所存である。

個々の原発に対する多数の技術的改善策を勧告するとともに、ストレステストは、国際的基準や慣例が必ずしもすべての国で適用されてはいないことを示した。さらに、2011年の福島原発事故からの教訓も得なければならない。これらでは特に以下のものが含まれる。

  • 地震および洪水の危険性。現行のリスク分析基準は、評価を受けた145基の原発のうち、それぞれ54基(地震リスク)と62基(洪水リスク)において適用されていない。リスク分析は、時に使用されるかなり短い期間でなく、1万年の時間枠に基づくべきである。
  • 起こり得る地震に対する計測と警戒警報発令のための地震計などの機器はすべての原発敷地内に設置されるべきである。これらの機器類は121基の原発において設置もしくは改善されるべきである。
  • 事故の際に原子炉格納器を安全に減圧させるための格納器用のフィルタ付きベントシステムが設置されるべきである。32基の原発ではこのようなシステムが未設置である。
  • 重大な事故に対応するための機材は、施設が壊滅的状況になった場合でも安全な、かつ迅速に入手できるような場所で保管されるべきである。EU内の81基の原発ではこのような保管体制になっていない。
  • 事故の結果、主要管理室が使用不可能になった場合に使える、予備の緊急管理室が整備されているべきである。24基において、現在このような予備の管理室が整備されていない。

原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/12/1051&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en