ホームニュース・出版物ニュース2012> 日本のエネルギーシナリオに関するセミナー: 「Japan’s Energy scenarios –– how to strike the balance between nuclear and renewables?」

日本のエネルギーシナリオに関するセミナー: 「Japan's Energy scenarios –– how to strike the balance between nuclear and renewables?」

EU News 372/2012

2012/08/03

欧州委員会のギュンター・エッティンガー・エネルギー担当委員が来日し、枝野幸男経済産業大臣と日・EUエネルギー対話を行ったことに合わせ、駐日欧州連合(EU)代表部科学技術部は2012年6月8日に、EU加盟国大使館と共催でセミナー「Japan's Energy scenarios -- how to strike the balance between nuclear and renewables?」を開催しました。本セミナーは在京EU加盟国の原子力コンタクトグループの定期会合の一環として開かれました。

福島原発事故は、主に2つの前提――1) 全発電量のうち再生エネルギーの占める割合を2007年の9%から2030年までに20%に拡大、2) 原発を14基増設し、原発の割合を2007年の20%から2030年まで50%までに拡大――に基づいて2010年に発表された「エネルギー基本計画」が描くシナリオを大きく覆しました。原発に対する信頼が大いに揺らぐ中、政策決定者はこの夏をめどに新しいエネルギー戦略を立て直そうとしています。

セミナーでは、朝日弘資源エネルギー庁審議官(エネルギー・環境担当、肩書きは当時)に「日本のエネルギーシナリオ」という題目で講演をしていただくと同時に、UK Energy Research CentreのDr. Aidan Rhodesからは変化を促すさまざまな施策について、フラウンホーファー日本代表部のDr. Lorenz Granrath には数々の再生エネルギーの例やそれらが近い将来どのよう貢献できるかなどを説明していただきました。またDr.Rhodesの来日と講演に関しては、在日英国大使館にご協力をいただきました。

朝日審議官はまず、日本が新しいエネルギー戦略を立てるにあたって、1)原発への依存度を下げる、 2)電力不足と電気料金の高騰の回避、 3)新たなエネルギー分配システムの構築、 そして4)エネルギーイノベーションと環境的視点から見た持続可能な戦略を促進する――という基本的な指針を説明、その上で今後の原発への依存度のシナリオとして、1) 2030年以前にゼロを達成、2) 2030年に15%、3) 2030年に20-25%を維持、4) 市場メカニズムを通じて適正なエネルギーミックスを達成させる――という4つを提示しました。

セミナーには多くの方々に参加いただき、また特に朝日審議官に多くの質問が寄せられ、参加者の方々の日本の将来のエネルギーシナリオに対する高い関心を伺い知ることができました。

当日のプログラムと講演資料については以下をご参照ください。

講演資料:
- セミナープログラム (PDF)
- 朝日資源エネルギー庁審議官講演資料(PDF)
- UK Energy Research Centre Dr. Aidan Rhodes 講演資料 (PDF)
- フラウンホーファー日本代表部Dr. Lorenz Granrath 講演資料 (PDF)

Photo Credit: VJLuna, EU, 2012