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欧州委員会、日本との自由貿易交渉開始を提案

EU News 340/2012

2012/07/18
IP/12/810
ブリュッセル

<日本語仮訳>
欧州委員会は本日、欧州連合(EU)加盟国に対し、日本と自由貿易協定(FTA)に向けた交渉を開始することに対する合意を求めた。EU理事会に交渉指針が提示され、理事会はこれを受けて欧州委員会に交渉権限を与えることが必要になる。日本はアジアにおいて中国に次いでEUの第2の貿易相手であり、EUと日本を合わせると世界の国内総生産(GDP)の3分の1以上を占める。日本との通商協定はEUのGDPの1%近い上昇と対日輸出の3分の1の増加を可能にする。

カレル・ドゥグヒュト通商担当委員は、「今後20年の成長がアジアによって生み出されるのであるならば、日本を無視することは我々の通商戦略上、大きな過ちとなろう」と述べた。「交渉におけるEU側の優先事項は、例えば自動車部門で見受けられる日本市場の非関税障壁への対応と、欧州企業が日本の公共調達市場に参入できるようにすることである。もし交渉開始から1年が経っても日本が主要非関税障壁を撤廃していないようなら、交渉を中止する」と述べた。

日本との自由貿易協定は欧州経済を0.8%押し上げ、対日輸出は32.7%もの増加が期待できる一方、日本のEUへの輸出は23.5%増えるであろう。同協定の結果、EUでは42万人もの新規雇用が見込まれる。

欧州企業が日本市場において平等な競争条件を得るための非関税障壁の撤廃の重要性を鑑み、交渉指針は以下を想定している:
 ・日本の非関税障壁はEU側の関税引き下げと平行して撤廃されなければならない
 ・欧州委員会は、交渉開始から1年以内に非関税障壁および鉄道・都市交通網に関する工程表で示された進展が実現していない場合、交渉を停止すべきである

背景
2011年5月の日・EU定期首脳協議において、EUと日本はFTAおよび政治的枠組み協定への準備を開始することを決定し、予備協議が成功裏に終了したならば、欧州委員会はEU理事会に対し、交渉を開始するために必要な許可を求めるとした。

1年に及ぶ集中的な議論を経て、2012年5月に欧州委員会は日本との間でEUが市場参入に関して優先事項として掲げる案件すべてを対象とする非常に野心的な交渉のための検討議題について合意を得た。欧州委員会はまた、交渉を背景とした非関税障壁の撤廃と日本の鉄道・都市交通網の公共調達市場の開放に関する具体的な「工程表」について日本と合意した。

予備協議が成功裏に終了した今、欧州委員会はFTAに向けての交渉の開始についてEU加盟国の承認を求めることを決定した。

貿易・投資の流れ
日本には欧州企業にとって莫大な潜在的通商機会が存在する。2011年には、過去5年間にわたるEUの対日輸出の減少は相当な回復を見た。EUから日本への輸出は金額ベースで490億ユーロに達し、EUにとって日本は米国、スイス、中国、ロシアおよびトルコに次ぐ6番目の輸出先である。日本への輸出は主に機械・輸送機器、化学製品および農産品である。

EUの輸入先としては、日本は中国、米国、ロシア、スイスおよびノルウェーに次いで第6位である。2011年には日本からEUへの輸入は675億ユーロであった。日本からの輸入は主に機械・輸送機器と化学品である。2010年にはEUの対日商業サービスの輸入と輸出はそれぞれ127億ユーロと172億ユーロであった。

2006年から2009年にかけて、直接投資の動きは非常に活発であり、投資フローの相当な再調整が見受けられ、2006年の178億ユーロの赤字(EUは日本に162億ユーロを投資、日本は16億ユーロを引き上げ)から2009年の11億ユーロの黒字(EUは2,300万ユーロを引き上げ、日本は11.5億ユーロを引き上げ)へと転じた。

日本はEUに対する主要投資国である。2010年の対EU直接投資ストックは金額ベースで1,291億ユーロに達した。対日直接投資は1990年代半ばから増加が顕著であるが、他の経済協力開発機構(OECD)加盟国に比べると依然大変低い。

原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/12/810&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en