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日・EUクラウドコンピューティング技術セミナー

EU News 311/2012

2012/07/05

クラウドコンピューティングは個々のユーザーとビジネス界双方に利益をもたらす新しいコンピュータ技術のフォーマットです。ユーザーにとっては、IT資源を効率的に使用し、少ないリスクで拡張性をもった投資が可能になる一方、企業にとってはビジネスに参入するハードルも著しく低くしてくれます。クラウドは企業、特に中小企業に新しいプラットフォームを提供し、さらにそれが経済成長を推進します。クラウドサービス・プロバイダーにとって、そのビジネスチャンスは非常に大きく、巨大なネットワークプレーヤーならば大規模な経済市場を利用することができます。しかし、クラウドの導入は、互換性、信頼性、また特にセキュリティーとプライバシーの面で、さまざまな課題を引き起こし、この点で既存の規制に現在様々な課題を突きつけています。つまりクラウドとは、政策決定者が将来の枠組みを設定するために協働を必要とされている分野なのです。

このようなクラウドコンピューティングの急速な発展と、それが日本と欧州連合(EU)双方に戦略的優先事項となっている中で、去る4月19日に欧州委員会情報社会・メディア総局(DG INFSO)と総務省が東京で「日・EUクラウドコンピューティング技術セミナー」を共催しました。セミナーでは総務省の中谷局長と駐日EU代表部のローデ科学技術部長の共同議長の下、DG INFSOのAlison BirkettとMaria Tsakaliをはじめとする日・EUの産業界、大学、標準化団体の代表者が講演を行いました。

日本は2010年5月にスマートクラウド戦略を発表し、クラウドサービスを最大限に利用することを目指す一方、欧州では「デジタルアジェンダ」の一環として「欧州クラウド戦略」が策定される予定です。これは日本の戦略と同様に、欧州でクラウドを広め活用するための積極的政策を提示するものです。

セミナーでは、日本とEUのクラウド政策には、調整が必要な差異も存在する一方、きわめて似通う点が存在するという認識が共有されました。クラウドの使用・アプリケーションやプライバシーを含むユーザーアプリケーション、さらなる技術開発や標準化、グローバルな対話、協働の努力が求められています。このように、今後の日・EUのクラウド対話にとっての現実的な基礎となるような、政策間の明確なマッピングが行われました。

Photo credit: MIC