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欧州研究会議(ERC)代表団来日: 優秀な人材に研究助成金

EU News 299/2012

2012/06/29

7月2日、3日の両日「欧州研究会議(ERC:European Research Council)」の担当者が欧州での研究助成金機会についてトップの研究者向けに情報提供をするとともに、日本の関係者との協力関係醸成のために来日します。

ERCは最も優秀な研究者とその革新的なアイデアに対し、一案件あたり上限350万ユーロの助成金を提供します。次回のERC選定においては、総額18億ユーロ(約1,800億円)近い助成金が、世界中の研究者(若手、ベテランを問わず)向けに利用可能となります。詳細に関しては、7月9日にERCのホームページ(http://erc.europa.eu/)にて発表されます。

来日するERC代表団の団長を務めるドナルド・ディングウェル事務局長は、「ERCは、アジアにおいて研究の分野で長きにわたり勢力的な地位にある日本との協力関係をより強め、相互に学び、優秀な研究者に対する支援レベルを向上するために来日します。ERCの価値ある助成金は、世界中すべての有能な研究者に対し門戸が開かれています。我々は、日本のすぐれた科学者に対し、欧州での研究活動を奨励します。ERCの来日は初めてのものではなく、もちろん最後の訪問でもありません」と述べている。

ディングウェル事務局長は、神戸、大阪および筑波の大学を訪問し、研究者のみならず大学関係者の間でERCの助成金制度に関する認識を高めることを目指します。また、大阪大学、筑波大学、および東京の駐日欧州連合(EU)代表部ではセミナーが開催され、ディングウェル事務局長はERC助成金を受給している物理学研究の青木大博士とともに講演します。

ERCの助成金受給者は、1年の間の多くの期間を欧州外での活動に使用でき、希望に応じて、出身国との関係維持を可能とします。こうした柔軟性のもと、青木博士は、2011年の原発の大災害時には支援を提供すべく、ERCの助成金制度を活用しつつ、帰国することができました。現在、青木博士は、東北大学金属材料研究所に席を置くとともに、CEAグルノーブル(仏)を拠点とする研究チームの監督を務めています。

2007年以降、8名の日本人科学者がERCの助成金制度のもと欧州で研究活動を行っています。

今回の訪日は、2月にカナダで開始された“ERC goes Global”と銘打ったプロモーションキャンペーンの一環であり、すでに南アフリカ、ラテンアメリカでも開催されました。ディングウェル事務局長は、日本に続いて韓国、香港および台湾を訪問します。

問い合わせ先:
小関真理  Tel: 03-5422-6034
Mari.Koseki@eeas.europa.eu
末常美和子  Tel: 03-5422-6035 / Miwako.Suetsune@eeas.europa.eu
デジタルメディア担当 ビセンテ・J・ルナ
Tel: 03-5422-6038 / Vicente.Luna-Ganuza@eeas.europa.eu

 

セミナー開催報告:"ERC goes Global - Its Funding Principles and Granting Mechanism for Top Researchers outside EU - " 於大阪/つくば/東京

ERCのディングウェル事務局長を迎えたセミナー"ERC goes Global- Its Funding Principles and Granting Mechanism for Top Researchers outside EU - "(ERC先端基礎研究助成セミナー)が、大阪大学(7月2日)、筑波大学(7月3日午前)および東京の駐日欧州連合(EU)代表部(7月3日午後)にて開催されました。開催にあたっては、大阪大学ではEUインスティテュート関西、筑波大学では筑波大学ボン事務所の多大なご協力を頂戴しました。

セミナーではディングウェル事務局長がERCの活動とその助成金の説明を行い、駐日EU代表部のローデ科学技術部長がEUの研究枠組み計画(FP)をはじめとする、日本と欧州との研究協力の可能性について説明を行いました。

また東京会場ではERC助成金の受給者である東北大学の青木大東北大学教授から、助成金受給までのプロセス、メリットなどの体験談を語っていただきました。青木教授は研究生活の半分を東北大学を過ごす一方、残り半分はグルノーブルのフランス原子力庁をベースに研究活動を行っています。ERC助成金のおかげで、教授はその専門である超伝導分野では第一級の研究環境と町全体として素晴らしい自然環境をもつグルノーブルという場所のメリットを享受することが可能となった、と述べました。

3会場合わせて約140人の方が参加した本セミナーでは、活発な質問が飛び交うなどERC助成金に対する高い関心をうかがい知る事ができました。講演資料に関しては以下をご参照ください。

講演資料:
- セミナープログラム(東京) (PDF)
- コンセプト・講演者略歴 (PDF)
- ローデ駐日EU代表部科学技術部長 講演資料 (PDF)
- ディングウェルERC事務局長 講演資料 (PDF)
- 青木東北大学教授 講演資料 (PDF)

Updated 2012.07.11