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28/04/2017
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EUのガリレオ衛星航法システム、サービス提供開始

EU News 409/2016

2016/12/14
ブリュッセル

<日本語仮抄訳>

2016年12月15日、欧州連合(EU)の衛星航法システム「ガリレオ」が、公的機関、民間企業および一般市民に対し、サービスの提供を開始する。

欧州委員会が同日ブリュッセルにて発表する「初期サービス宣言」を受け、ガリレオは、全地球測位システム(GPS)を併用して以下のサービスを無料で提供し始める。

- 緊急活動支援:現在、海上や山岳地帯で行方不明者を発見するには何時間もかかる場合がある。捜索救助サービス(SAR)を通じて、検知時間が10分に短縮されるため、ガリレオ対応の発信機から遭難信号を出した人をより早く発見することが可能となる。同サービスは今後、緊急信号を発した人に対し、位置を確認し、救助に向かっていると知らせることで向上される。

- 市民向けのより正確な測位:ガリレオ・オープンサービスは、ガリレオ対応のチップセット搭載のスマートフォンや自動車のナビゲーションシステムを通じて、測位・航行・時間測定のための無料の大衆市場サービスを提供する。このようなスマートフォンは今秋より何種類か既に販売は始まっており、発信された信号を用いてより正確な測位が可能となる。2018年までには、ガリレオは欧州で販売される全ての新車に搭載され、より正確なナビゲーションサービスを多くのデバイスに提供し、イーコール(eCall)緊急対応システムも始動する。衛星の信号が高層ビルでさえぎられることが多い都市部でナビゲーションサービスを使う人は特に、ガリレオが可能にするより正確な即位の恩恵を受けるであろう。

- 重要なインフラへの時刻同期の向上:ガリレオは、その超精密な時計を通じて、銀行や金融取引、電子通信およびスマートグリッドなどエネルギー配電網のためのより耐性のある時刻同期を可能にする。これにより、これらはより効率的に運用することが可能となる。

- 公的機関への安全なサービス:ガリレオは、「公共制御サービス(Public Regulated Service)」を通じて、市民保護サービス、人道支援サービス、税関検査官および警察を支える。テロ攻撃など、国家の緊急事態や危機的状況において、各機能の継続性を確保するため、政府関係者に対し、特に頑強で完全に暗号化されたサービスを提供する。

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原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-16-4366_en.htm?locale=en

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