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28/04/2017
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「欧州テロ犠牲者追悼デー」に寄せた共同声明

EU News 84/2016

2016/03/11
ブリュッセル

<日本語仮抄訳>

フランス・ティーマーマンス欧州委員会第一副委員長、フェデリカ・モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長、ヴェラ・ヨウロヴァー法務・消費者・男女平等担当欧州委員、およびディミトリス・アヴラモプロス移民・内務・市民権担当欧州委員は本日、以下の声明を発表した。

「我々は、団結と抵抗をもって、世界中のあらゆる形のテロを非難し、犠牲者を敬い、称えるために、追悼する。我々は、この一年であまりにも多くの友人、隣人そして愛する人々を失った。あまりにも多くの非道を目撃してきた。

我々は、『欧州テロ犠牲者追悼デー』にあたり、テロ行為による、身体的・精神的な傷に今なお悲しみ、耐える人々へ心を寄せ、支援を表明する。また、犠牲者とその家族を支援し、彼らの権利を強化し、利益を守り、彼らの声が聞こえるよう担保するとした約束を想起する。

テロリストは、我々が恐れることを期待している。彼らは、憎しみと不安を拡散し、不寛容を生み出し、互いに敵意を抱かせようとしている。我々の社会、生活、そしてEUに、こうした心理作用は通用しない。我々一人ひとりが、このような思想を打ち負かし、基本的価値と権利を守り、多様性と多文化主義を通じて築かれた友情を守らなくてはならない。地域社会は心休まるところでなくてはならない。誰も社会において孤立や阻害を感じてはならない。これは、我々の共通した責任である。

EUは、域内外の国々において、さらなる攻撃を防ぐべく取り組んでいる。欧州委員会は昨年、テロとの戦いを主要な優先事項の一つに掲げた、2015年から2020年までの『欧州安全保障アジェンダ」を提示した。司法・内務大臣は昨日、銃器に関するEU法の改正において前進し、テロ行為への共通対応の強化を目指して欧州委員会が提案した、テロとの戦いに関する新たな指令に、本日合意する予定である。我々は、また、テロ資金対策にも取り組んでおり、数カ月の間に法案を提出する予定である。

EUは、その域外に対する責任も担っており、その地域・国際パートナーと共に、国際法に基づき、ダーシュ(「イスラム国〈IS〉」)、アルカイダ、ボコハラムといったテロリスト集団との戦いにコミットしている。シリアにおける政治的解決、イラクの包括的政治統治、リビアにおける統一政府の樹立、アフガニスタンにおける成功裏かつ安定した国家統一政府への条件の創出、のみが、テロリスト集団を倒すことができる。

世界におけるテロの脅威は、かつてないほどである。個々のEU加盟国またはEUだけで倒すことができるものではない。これは、我々の、集団的かつ世界的なコミットメントである。『欧州テロ犠牲者追悼デー』の本日、固く団結し、欧州そして世界のテロの犠牲者への連帯と支持を捧げる。団結は我々の強さである」

原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://europa.eu/rapid/press-release_STATEMENT-16-761_en.htm